受験とは時間を得点に変える行為

BUCHOでございます。毎年大学受験を続けておりまして、そのコツのようなものを聞かれる機会が増えてきましたので、受験に対しての自分の考えをまとめてみたいと思います。

受験とは、時間を得点に変える行為です。

大学受験には基本的に高2,高3(予備校)の数年間という時間が与えられています。

この限られた時間をいかに試験の得点に変えていくか、一定以上の得点が試験で取れるか、これが受験の全てです。

得点(P)を増やすには2通りしかありません。

1.勉強時間(T)を増やす

一番有効な方法です。得点を増やす上で勉強時間を増やす以上に強力な方法はありません。

「勉強時間を増やす=勉強以外の時間を減らす」です。

受験勉強しない時間を減らして勉強する時間を増やした人が合格します。

また1日の時間だけではなく、期間が長ければ長いほど有利です。

早期に始め、最期まで勉強した人が合格します。

しかし、長期間に渡り長時間勉強するには、勉強に対してのコミットメントが必要です。

また、常に不安感を克服していく必要があります。この不安感は最後まで消えるものではありません。

究極的に勉強時間を増やし、長期間続けるには、志望校に対しての思い入れ、そして勉強に対するコミットメントが大切になってきます。

 

2.勉強時間(T)の効率を上げる

勉強時間と期間を最大限に伸ばし、その上で、限られた時間を効率的に使った人が合格します。極言するとこれは「入試得点に直結する勉強ができるか」です。

入試で難しいのは、普段の勉強と入試の得点の関係性が曖昧である点です。

定期試験であれば、与えられた特定の範囲から出題されるので、その範囲をどれだけ勉強したかである程度の得点が望めます。つまり今日やった勉強が明日の試験の得点になるという分かりやすい構図です。

一方入試は出題範囲が広大で、どこまで勉強したら得点になるのかがなかなか見えてきません。今日やった勉強と、入試とのつながりが見えてきません。努力の成果が見えにくく、究極的には入試が終わるまでその成果は出ません。

この勉強と成果の関係にも、常に不安感が伴い、これは受験が終わるまで消えません。

勉強内容と試験の得点との関連が見えにくい入試では、常に入試問題から離れずにいることが大切です。過去問は勉強の最後の仕上げに解くのではなく、最初に解き、最後まで解くべきです。

入試において定期試験の「出題範囲」に相当するものを知るには「過去問」をやる以外にありません。そして定期試験で出題範囲をきっちり仕上げた人が高得点を取るように、入試でも出題範囲を知り、その範囲をきっちり仕上げられた人は非常に強いわけです。

もちろん過去問が全く分からない状態で解いては効果が上がらないので、その場合は一度教科書など基本に立ち返る必要があります。しかし入試で合否を争うレベルにまで達している場合、最後は形式への慣れ、過去問研究の差が大きく出てきます。70分、40問、10000語の日本語論文など、特定のフォーマットで入試を作る限り、そのフォーマットそのものが作り出す論点・出題箇所が必ず出てきます。東大対策では過去20年分を解いたり、多くの過去問を収録した問題集が出版されていたりします。他校の対策も究極的には過去問演習を多くこなすことに行き着きます。

一方、特定校の過去問を多くこなすには、その大学・学部へのコミットメントが必要です。基本的にはその大学・学部のための専門対策となるので、思い入れがなくては過去問はできません。合格の必要性と必然性なしに過去問はできません。

究極的に入試とは、時間を得点に変える行為であり、それはいかに不安感を克服し、いかに長く、いかに効率的に、いかに志望校への思いを込めて勉強できるかということにかかっています。