オープンキャンパス

2011年度のICUオープンキャンパスを様子をご紹介します。

例によってJR武蔵境駅。物心ついたころからずっと工事中。

例によって南口の2番バス乗り場に移動。今回はバス停にバスのスタッフの方が常駐されていて、待ち時間がゼロでした。

増発便にてICUに到着。オープンキャンパスの開催される土日は、バスの便が少なく、ICUへのアクセスは少々悪かったのですが、今年はお昼でも増発便等がスムーズに運行されていて、次々にバスが到着しているようでした。去年30分待ちだったことを考えるとすごい改善。

滑走路付近。結構人出がありました。

入り口付近のテント。ここで案内他一式をもらいます。

今年の配付資料の中身はこちら。毎年入っているポストカードがいいですな。この他にウチワも配布されていました。

バカ山付近で配布されているICU Water(右端)の配布。その他のドリンクの種類が増えてありがたい。「ICU Water下さい」とお願いしたら、「この水を飲むと英語がうまくなるそうですよ」と嘘をつかれた。新たな三鷹都市伝説が作られつつあるぞ。

お昼頃行われたLAMBSの皆様によるクラブパフォーマンス。ハイレベルかつ、爆音ですな。

こちらも名物となりつつあるICU Tシャツの抽選所。ICU生のサインを3つ集めるとガラポンに挑戦できる。Tシャツは結構かっちょいい。

大学食堂。去年まで堂々とプレハブで焼きそばを食わせる仕様だったのはこっそりと過去の思い出に。

普段は電子会計なのだが、オープンキャンパスの日は入り口で食券を買うシステムに。

ICUオムライス。思ったより20%くらい質素な造りだ。ううむここは筑前煮だったか。

(次回怒濤の筑前煮編に続きます)

学食・学生寮

引き続きICU学生寮 樫寮(Oak House)の紹介です。

 

 

階段付近は吹き抜けになっていて、開放感があります。

 

各階に用意されているスタディルーム。

洗濯機と乾燥機。ドラム式も1台おいてありました。

物干場。

キッチン周りです。調理器具等もそろっています。

キッチン横のダイニングスペース。

階段付近です。奥にエレベーターもあります。

欅寮の隣に銀杏寮も完成しており、新寮「欅寮・銀杏寮・樫寮」の3つができあがりました。

ちなみにいずれも「材木系学生寮」でありながら、「コンクリートむき出し感」にあふれています。

寮費はいずれも54,000円で、造りはほとんど同じですね。

上記3寮は最長2年まで在寮可能で、3年になったら他の物件を探す必要があります。また他の学生寮と同じく、7,8月は原則滞在できないという「夏は自分探しの旅」仕様です。

一通り必要なものは揃っていて、共同生活を通して自然と知り合いも増えそうで、特に新入生が新生活を始めるに当たっては非常に魅力的な選択肢で、3寮併せてのキャパシティは学生数の少ないICUとしては画期的ですね。

学食・学生寮

今回は樫寮(Oak House)の紹介です。2011年にできた新しい学生寮です。学食のすぐ隣に位置しているのでかなり便利なロケーションです。

エントランス付近のポストです。入居者は各1つずつポストが与えられるとのこと。

エントランス内の下駄箱です。館内は靴を脱いで利用します。下駄箱の番号はきっちり収容人数の126までありますね。

共用部分です。基本的に1-3Fまで同じ作りで、各階共有スペースを通って居住スペースに入る形になっています。自然と入寮者同士の交流が生まれる作りですね。1Fに男子、2,3Fに女子が入居。

居住スペースは7部屋ごとにポッドと呼ばれる一つのブロックになっていて、各階A-Cの3つのポッドがあります。各ポッドは洗面所や浴室などを共有する形になっています。実質14人でシェアする形で、洗面所等はそこそこ広かったので大丈夫。

居住スペースです。全て2人部屋です。窓の配置によって微妙に各部屋の印象が異なりますが、基本的には全て同じ間取りです。昨年できた欅寮も同じ作りのようですね。

デスクとその周辺です。2つのデスクが並ぶ配置ですが、デスクの横にはセパレーターがあって、収納棚も間仕切りの役割を果たしているので一定のプライバシーは保たれそう、かも。

(次回に続きます)

編入・転入本科

(ICU入学後の単位の編入の具合を教えていただけますか?)

計算したら55単位くらいは編入できそうです。
ちなみに前大学の学部の特性上、英語の単位が結構あったのですが、
英語の単位に関してはICUにはほとんど持って行けなかったですね。

また基本的にはB以上の成績のものが編入できますが、GPA(評定平均)には振り返られないので、GPAはICU入学後の授業の成績から算出されます。

自分のように3年時のトランスファーの場合、すぐにメジャー選択をする形です。
各メジャーを取るのにメジャー要件がありますので、編入する単位をうまく振り替えてあげる必要がありますね。

(ICUでの単位編入に関してインタビュー等は行われますか?)

インタビューはありませんでしたが、シラバスや授業要項など、編入を申請する授業の内容が説明するための書類を提出しました。

(3年時編入となると新入生との年齢差を感じたりはされますか?)

ICUに入ってからの感想ですが、ICUには本当にいろいろなバックグラウンドの方がいて、たとえばエジプトにいたとか、ヨーロッパにいたとか、ちょっと変わった経歴を持った学生も多いです。なので、他大学に在学していたことや、年齢が上、というのはそのようなバックグラウンドの一つだと思うようになりました。

(ICUを現役と編入試験と2回受けてみての感想はいかがですか?)

1回目は他の教科に手一杯で、ICUの問題を解く時間がほとんどありませんでした。

2回目の受験は編入ということもあって、オンレクでICUに絞って勉強できたのがよかったと思います。

(オンレクは具体的にどのような点が訳立ちましたか?)

オンレクは常に成績が出るので、モチベーションの維持につながりましたし、演習の形で取り組めたのもよかったです。情報量もすごいと思いました。

(ご家族はどのよう見ておられましたか?)

実は家族にはICUに編入学したいということを試験に受かるまで伝えていなかったのですが、試験に受かったこと喜んでくれました。
編入することに関しては、2年間で卒業できるからいいんじゃないか、ICUは前から行きたいと言っていた大学だからよかったのではないかと、という感じでした。

(最後に来年度以降の受験生にメッセージをお願いいたします)

特に編入を考えている大学生は、一度は大学の勉強に集中した方がよいと思います。まずは大学で勉強の仕方みたいなもの、学問の根幹部分みたいなもの身につけるべきでしょう。

また、試験に向けて体調を整えていきましょう。自分は試験前に2、3時間しか眠れませんでした。それでも、最後はあきらめない人が勝ちます。頑張ってください!

(ありがとうございました)

編入・転入本科

(それでは科目別に伺って参ります。ICU(国際基督教大学)入試のリベラルアーツ学習適性対策はどのような対策をなさいましたか?)

基本的にはオンレクの問題を解いていきました。
リベラルは数学I・Aをしっかりやっておくと有利ということですね。

実は大学のクラスに、高校時代に国公立型受験をしていた、数学に強い友人がいて、その友人にオンレクでよく登場する数学の問題の解き方を教わっていました。

文系で数学に苦手意識があったのですが、友人に解き方を教わったことで、かなり解けるようになりました。

リベラルアーツ学習適性で出る数学問題は、文系とはいえども、必修の範囲で一度はやっているはずの問題が多く出ています。

苦手だった自分が言うのも何ですが、慣れてしまえば簡単な問題も多いですし、全然対策できるので対策しないのはもったいないです。

その他にはSPIの問題を解説しているHPなども活用しました。

ちなみに同じ学部の同じクラスに同じくICU編入を目指す友人もいて、その友人とよく情報交換をしていました。

(同じ大学の同じクラスにICU編入を目指しておられる方がいたとはすごいですね。その方も無事に合格されたのですか?)

ええ、無事2人で合格しました(笑)。

友人は赤本を中心に、古い過去問も勉強していたようです。
「ICUの英語」をやったりもしていましたね。

ちなみに今年は比較的編入試験の合格者が多かったようで、トランスファーという人数枠は関係ないのかなと思いました。

つまりトランスファー(編入)は一般入試と同じ水準で合格できるはずだと思います。

また入学後に聞いたアドバイザーの話だと、評定や願書等の資料は、ボーダー上の比較に用いるとのことでしたので。

更に自分の場合は高卒認定で受けているので、通常の高校の評価書などの書類を出せないわけですが、合格できたことを考えると、高卒認定は一律の基準でみているのかなと思います。

(編入の上に高卒認定というのはかなりレアケースになりそうですね)

トランスファーで高卒認定を使う人はほとんどいないと思います。

アメリカの大学や他の中堅大から編入試験を受ける際でも、高校には普通に通っていた人が多いと思いますので、珍しいと言えば珍しいですね。

(ICUの編入試験を受けるということは、学校の友人などには言っておられましたか?)

仲のよい友人にはトランスファーを一応受けると言っていました。
ただ大々的にいったわけではなくて、仲間内で、という感じです。

現役の時は一人で勉強していたのですが、今回は周りにいろいろと教えてくれる人も居て、メンタル的に大きかったですね。

(英語の問題に関してはいかがでしょうか?)

ICUの英語はTOEFLに形式が似ていて、シンプルで解きやすいですね。

英語に関してはかなり実力がついていたようで、実際の試験でも10分くらいあまりました。
周りみたら結構そういう人もいたようです。

(ICU入試でも英語の試験はポイントでしょうか?)

ポイントではあると思いますが、英語ではあまり差は付かないかもしれません。
ICUの場合、英語の試験は比較的解きやすくて、またICU来る人は英語が得意な人が多そうですので、ここで差がつくと言うよりは、一定の得点が求められるという教科かもしれません。

(人文・社会科学に関してはいかがでしょうか?)

人文・社会科学の勉強に関しては基本的はオンレクに頼りきりという感じでした。

今年の人文は読みやすくて、比較的明快な出題でした。

社会科学に関しては、今年は日本の少子高齢化、雇用制度に関する問題が出題されました。

前の大学にいる頃に経営学の授業で聞いたような内容がいくつも登場していて、この点は有利だったなと思います。

人文科学と比較すると社会科学の問題は時事的で、政治・経済の分野はよく出ていますね。

(次回に続きます)

一般選抜,編入・転入本科

今回は2011年度のオンレク受講生で、明治大学からICUに編入学された雑種さんにインタビューさせていただきました。

(ICUを受験するまでのいきさつを教えていただけますか?)

2009年に初めてのICUを受験しました。当時は一浪相当ですね。
その年はICUには不合格で、 明治大学に合格しました。

明大には2年間在学しました。
在学していたのは国際日本学部という明大の中では比較的新設の学部で、サブカルチャー 映画 ファッションなどいった、自分の興味が持てる分野の勉強ができるのが魅力でした。

授業自体は興味深いものが多く、結構楽しかったですね。
学校の授業に限って言えば自分にあっていたと思います。

(なかなか魅力的な学部だったようですが、ICUに転入しようと思ったのはなぜでしょうか?)

2009年に高校の友達がICUに合格していまして、やはりICUはいい大学だよという話をいつも聞いていました。

また明大でも2年間やったし、ある程度とりたい授業も取れたので、違った場所で勉強してみたいという気持ちがありました。

どちらかといと確固たる信念をもってやってみようかなというより、試してみようというノリですね。

(新設学部でも明大とICUとではだいぶ雰囲気は違うのでしょうか?)

ICUとは全然雰囲気が違いますね。
全体でみるとやはり明大はマンモス校で、ICUのようには学生が勉学に励むという雰囲気ではありませんでした。
ただ新設学部で、教授陣はやる気があって充実していたと思います。
若干の迷いはあったが、やはりICU行きたいという気持ちでした。

(ICU対策としてはどのようなことをされましたか?)

基本的には大学の授業をしっかり受けていました。
オンレクでICU対策をしたのが遅かったのですが、国際系の学部なので、TOEFLの勉強は結構していました。IBTの受験も必修でした。

英語に限って言えば英語も元々好きだったのもありますが、在学しているだけでいい訓練になっていましたね。

また、社学・人文に関しては、大学のレポート作りで鍛えられた部分もあります。

大学に在学していることが、意図せずしてICUの入試対策になっているということは、ICU用の勉強を始めてから気がつきました。

(2009年と比較すると、どの教科が特にできるようになったと感じましたか?)

最初の受験と比較すると、英語に関してはかなりにできるようになっていました。
特にリーディングではオンレクでも1位を取れたほどです。

また、2009年受験当時は人文、社学を精読しようとすると時間が足りなくなっていましたが、今年は読める部分が増えていました。
レポートを書くために文章を読む量が増えたことが大きいと思います。

(編入試験というと、高校生と比較して大学在学生はあまり受験勉強に時間が取れず、不利な部分もありそうですが、大学生が有利な部分もあるのですね?)

そうですね、大学を入る前は書く作業がほんどないので、その点では大学生は有利ですね。
ICUを受験しようと決めた後は少し授業中に内職などをしていましたが、結果としては大学の授業をしっかりとっておいたのがよかったと思います。

(次回に続きます)

ICU総合型選抜(AO入試)

(ICU AO入試の二次試験に関してアドバイスをお願いします)

(ICU AO入試の二次試験の詳細に関してはオンラインレクチャーのAO入試ページ内でご紹介する予定です。実際のディスカッションの内容や対策法などはそちらをご参照下さい)

テレビのニュースを見ながら自分の意見を組み立てる、という練習もしました。

日々ニュースを見て、キャスターの意見を聞きながら、この意見は賛成、この意見は違うなど、自分の意見を明確にする訓練をしていました。

(二次対策はいつ頃から始めましたか?)

実際に始めたのは一次試験を通過してからですね。一次の結果待ちの間に、資料集などを眺めたりもしましたが。

(ICU以外の大学の受験は検討されましたか?)

併願で第二志望を考えていたのですが、なかなか決まりませんでした。
自分でやりたい環境に関する勉強と英語教育の両方を受けられる大学はあまりなく、結論としてそれらを満たすのはICUしかありませんでした。
よって第二志望は全く違った方向性で考える必要がありまし、全く違う系統の学部を第二志望とする予定でした。
もしICUに受かっていなければ環境や英語の勉強は自分でやろうと思っていましたが、そう思うとICUに合格できたことは、人生の分かれ道だったとは思います。

(ICU AO入試合格のポイントはどの辺にあったと思いますか?)

一番はオンレクですね。添削はもちろん、一般入試の勉強を含めてためになりました。

(一般対策がAO入試対策にも繋がったということですね?)

はい、ICUの過去問はICUの教授が書いておられるので、過去問を解いていくのは非常に有意義で、入試問題を解いていく内にICUという大学や先生方のイメージなどもより具体的に浮かんできました。

また、ICUなので他の大学と違って、大きな活動をしてさえいれば受かるという感じではないという印象を受けました。つまりこういう活動をしたから受かる、という入試ではなくて、人物像もちゃんと見ていると思います。

(ありがとうございました。)

ICU総合型選抜(AO入試)

(それではオンレクのICU AO入試添削サービスをご利用いただいた、エッセイと自己活動歴と自己分析に関して伺って参ります。まずエッセは、初稿では活動内容はとても充実しているが、少しまとまりを欠くといいますか、整理して書いた方がよいという印象がありました)

そうですね、ボルネオでの経験があまりにも大きかったので、ICUのAO入試用エッセイを書く段階では、どこに焦点を置くべきかが自分でも定まっていなかったところがありました。
また、初稿の段階ではまだ国際ユース会議には参加していない段階で、国際会議が終わった後に書き足したい内容もありまして、まとまりのない内容になってしまいました。

(その後オンレクで添削を受けてみての印象はいかがでしょう?)

添削していただいて、自分の思いばかりが先行していた部分があったことに気がつきました。
自分としては貴重だと思う体験をしていても、文章で内容が伝わらなければ意味がないわけです。
オンレクでのアドバイス通り、一端時系列順に書きたいことを箇条書きにして整理していきました。どれを使って、使わないか、最終的には細かな内容を削って、伝えたい部分を厚くしていきました。

自分の書いた文章が読み手に伝わるものであるか確認する上でも、またどの部分を強調して、どの部分をカットするかなどは、添削を受けた方がよく、入試で提出する文章は書き慣れた人に見てもらった方がいいと思います。

(エッセイと同時に提出する「自己活動歴と自己分析」には生徒会と部活動のことをお書きになりましたね。)

そうですね、個人的にはこちらの方が書きやすかったです。
大体のことは普通に書いていって、家族にも見てもらいました。
自分らしい文章になっているか、これを読んで自分のことが想像できるか、自分自身の人物像と違っていないかということを特に確認してもらいました。

エッセイはまだユース会議が終わっておらず、まだ思いがまとまっていないまま、新しいことを書き足すという作業でしたが、活動履歴の方は基本的に過去の内容を書くものでしたので、比較的簡単でした。
(なるほど、ICUのAO入試のエッセイを書く際に気をつけていたこと、気がついたことなどはりますか?)

エッセイ内で書いた活動内容が過去のことではなく、進行形であった点が難しかったですね。自分の中で整理が付けていながら、これから活動していきたい内容を書くようなところがありました。書いている内にこれから勉強したいことなど、自分の考えをまとめるよい機会になったようにも思います。

また、エッセイで大きなことをしたということがアピールすることも大事ですが、結局は、エッセイと自己活動歴を見て、受験者がどういう人かということも見せていくことも大切であるように思いました。人物像を勝手に作り上げないようにするといいますか、知っている人が読んでも他人と思われるような文章のようにならないように注意することもポイントだと思います。

(次回に続きます)

ICU総合型選抜(AO入試)

(その後高3で参加された生物多様性国際ユース会議の様子を教えていただけますか?)

はい、高2で参加したよりアジアユース会議より規模が大きくて、アジアユース会議のメンバーに再会したりもしたが、日本人参加者のレベルも上がっていました。
環境団体に所属されている方が半分以上で、地元の湖や干潟など保全活動されている方などもいらっしゃいました。
また高校生はそれほどいなくて、大学生や社会人でNGOに所属している方、また、農業・開発・国際法などを専攻している大学院生の人もいました。

(そのような日本のメンバーが、海外の方とも一緒に会議にするわけですね?)

はい、特に海外のメンバーは各国から精鋭がきていました。
ほとんどの人が環境保護活動や研究活動のリーダーやエキスパートの方で、会議に出ているメンバーが対等の立場というよりは、各分野のリーダーから専門分野を学ぶような会議でした。

また今回はアジアユース会議とは違って、アジアだけでなく、欧米、北米、オセアニアの各国のユース代表も参加していました。

1週間共に寝泊まりしながらの活動で、一番のメインはステートメントをまとめというものです。

これはCOP10の閣僚会議に、ユース会議の提言として提出されるものです。

それぞれのセクションごとに分かれて会議を行い、オピニオンリストを参考に、具体的に文章にまとめる作業をし、最終的に全員集まって全体の提言を議論し、さらに有志のライティングチームが仕上げるといった作業をしました。

(各国の代表が参加していて、それぞれの立場があるので、提言をまとめるのは大変そうですね)

はい、実際には全然まとまらない議題も多く、夜中の3時まで会議をしていたということもありました。

基本的に会議は朝9時からよる9時まで行い、その後各国や分野の有志ごとに集まって、明日からどうやって議論を進めていこうかと反省会をしたりとか
自分たちの活動でお互いに協力できるところはないか、ということも話し合われていました。

(なるほど、世界から大変なメンバーが集まったわけですが、そのような中で、ご自身で貢献できたというところはありましたか?)

そうですね、各国の若手リーダーが集まっていたような状況で、その中で意見を出したりする事に関しては、高校生の私には限界がありました。会議に直接貢献できたというより、会議が終わった後に自分がどう貢献できるかというところが大事かなと思いました。

つまり会議を開催して、たくさんの専門家が高度な話をしていくとこいうこともそれはそれで大事ですが、その会議の成果を、研究家や環境保護の活動家だけではなくて、私のような一般市民のレベルで、何か小さなことでも、行動を始めることが大事だと思いました。

(次回に続きます)

ICU総合型選抜(AO入試)

(AO入試での受験を予定されておられましたが、ICU(国際基督教大学)の一般入試対策であるBUCHO.NETのオンレク(オンラインレクチャー)も高校2年生の頃から受講されておられましたね)

AOで出願しようとは思っていましたが、評定平均もぎりぎりあるかなというくらいだったので、一般入試と平行して狙うという方針でした。2年生から受講したのは、早めに問題を解いてみてどれくらい解けるか見てみたかったからですね。

(やはり最初はかなり難しかったですかね?)

始めて解いたときは打ちのめされましたね。しかし入試の内容がおもしろいとも思いました。普通の入試問題を解くよりも、人文科学にしろ、社会科学にしろ、問題文そのものが勉強になるといいますか、どんどんといてみたいと思った

(予備校などでICU対策はされましたか?)

いえ、結局予備校には1回もいっていないですね。

(なるほど、そうすると進学校でしっかり授業があったという形でしょうか?)

地元では中堅というくらいの私立の高校でした。
授業はしっかりあって、国公立コースで、基本的に9時間授業でした。
自習室が結構大きくて、ICU対策の受験勉強などはそこでしていました。

(なるほど。普段の勉強でも受験勉強は意識されていましたか?)

いえ、どちらかというと普段の授業に重点を置いていたといいますか、ひとまずは評定平均を上げることを意識していました。
特にAOを決意してから、上げられる可能性がある科目はしっかり成績を取るようにしていました。
提出時期を考えるとAOの評定平均は3年の1学期までの成績を上げていく必要があります。

また、英検の勉強をして、英検準一級を取りました。
英検はあまり頻繁に試験をしておらず、申し込みから2次試験までかなり期間がありますので、AO入試の提出時期を考えると早めに準備する必要があります。

(なるほど。3年では2年のアジアユースに続き、「世界ユース」とも言える「生物多様性国際ユース会議」のメンバーになっておられますが、この選考過程を教えていただけますか?)

これは日本全国が対象で、15歳-25歳の学生など30人が選ばれるというものでした。
提出するのは3つの英語のエッセイで、1つ400 wordsづつ書きます。
以下の3つの内容です。
・生物多様性に関する活動の自己PR
・国際ユース会議に参加するにあたっての抱負
・生物多様性に関する重要性

(会議のメンバーに選出されたのはいつ頃でしたか?)

ユース会議のメンバーに選出していただいたという通知をいただいたのが2010年3月中旬ですね。ちょうどICUでは春のオープンキャンパスがある時期で、実際にICUにいって、ここに進学したいと考えていた所でした。その後5月に会議のメンバーを対象としたマレーシアの視察旅行がありました。

(ユース会議の日本代表としての視察旅行ですね。その様子を教えていただけますか?)

まずはボルネオ島のアバイ村というところに行きました。
陸路でいけない所で、川をボートで上って行くという僻地です。
現地ではパーム椰子のプランテーションを視察しました。

最初の内は、テングザルがいるとか、象がいるとか盛り上がっていましたが、
次第に川が汚染されていたり、様々な環境汚染がある状況が見えてきました。

現地で特に感じたのは環境と開発のバランスをいかに取るかという葛藤でしょうか。

例えばアバイ村に住んでいる人が、環境には悪いが、街まで繋がっている道路を作ってほしいと訴えていました。もちろんそのためには森を切り開かねばなりませんが、それによって確かに利便性は向上します。「開発はいけないことだ」という先入観を持ったまま視察に参加していましたが、現地の人々の不便な生活を見るにつれ、どのようにバランスを取るかは非常に難しい問題だと認識していくようになりました。

また、パーム椰子のプランテーションを見学する機会もありました。とにかく広大で、見渡す限りすべて椰子の木が並んでいました。ジャングルであるのに、同じ木が不自然にまっすぐ映えており、その中に加工工場が建っているというところでした。プランテーション経営者の方に話を聞くことができたのですが、その経営者は、パーム椰子の植林は生物の多様性の維持という意味ではよくないということを自ら認識した上で、現地には他に産業がなかったりという状況も訴えていました。

プランテーションに関わる人々が環境を一方的に汚しているというイメージとは違って、そこで働く労働者や経営者も葛藤を抱えていたのです。

その一方でトラックに追いやられている象がいたり、森からオランウータンがいなくなったりという現実もあります。
解決策を見つけなければならないが、どこでバランスを取って分からないままボルネオから帰ってきたという印象です。

しかし植樹体験に参加する機会がありまして、1本の木を植えたことはとても自分の中では印象的であったというか、環境や生物の多様性が失われていくことに、何か自分でもできることがあるのではないか、環境や生物多様性のあり方を自分なりに今後も勉強していきたいと感じた瞬間もありました。

(次回に続きます)