ICU入試2025年度以降の変更点 一般選抜の募集人員の変更など
前回に引き続き2025年度以降のICU国際基督教大学の入試制度変更に関する内容をお伝えします。
2025年度以降の募集人員の変化
ICUの3月末に公表した2025年度以降のICU入試の募集人員では、一般選抜の募集人員が70人減り、総合型選抜(AO)や推薦入試、帰国生向け入試の募集人員が70人増加しています。
一般選抜の募集人員を減らして、推薦等を増やす方向性が見て取れます。
ただしICU入試の過去の傾向を考えると、これによってただちに一般選抜が大幅に難化するという訳ではなさそうです。
今回の変更は、一般選抜の合格者数を減らすのが狙いではなく、一般選抜の受験者が減少傾向あるなかで他の方式の受験者が増えているため、試験全体で合格者の水準を維持するため実情に合わせて変更したという印象を受けます。
過去においても一般選抜の募集人員は変更されているものの、オンレクのデータを見ても近年の合格水準はあまり変化していないため、今後も一般選抜の難易度そのものはさほど変わらないと予想します。
一般選抜の募集人員
2025年度以降はICUの一般選抜が4方式に変更され、それぞれの募集人員は上記のようになっています。新方式では併願がしやすくなっています。
併願がしやすくなるという事は、重複合格する受験生も増える事になるので、その分を見越して合格者は多めに出す必要があるため、結果的には合格者数は今と大して変わらないという形になるかもしれません。
数学の出題範囲の表記の変更
2022 年度高等学校入学者から適用された学習指導要領の表記に対応するため、数学の表記が以下のように変更されています。ベクトルが数学Cに移動した事による表記の変更で、出題範囲そのものは変わっていません。この変更点はあまり気にしなくてもよさそうです。
<自然科学 現行>
数学 数学 I、数学 II、数学 A、数学 B(数列、ベクトル)
物理 物理基礎、物理
化学 化学基礎、化学 生物
生物基礎、生物
↓
<自然科学 2025 年度以降>
数学 数学 I、数学 II、数学 A、数学 B(数列)、数学 C(ベクトル)
物理 物理基礎、物理
化学 化学基礎、化学
生物 生物基礎、生物
2025年末以降の変更まとめ 併願の活用がポイントに
ICU入試の募集人員は以前から実状に合わせて随時変更されてきたので、あまり気にしなくてよいでしょう。
重要な変更点としては一般選抜がより併願をしやすい4法式が変更される事です。
併願を活用する事で一般選抜の複数の法式で合格が狙えるため、特に2025年度以降にICUを第一志望とする受験生は、複数の入試方式の併願をいかに活用するかがポイントになりそうです。