一般選抜,留学・語学研修

先日コタツで寝転びながらNHKを見ていたらICUに在学中の皇族の佳子様が英国のリーズ大学への交換留学された内定したというニュースがやっておりまして、(そんな事がNHKの全国ニュースになるのかと)思わずテレビの音量を3つあげてしまった。ICUの交換留学の制度も紹介されていていましたね。

お姉様の眞子様はエディンバラに留学されていたので、お二人ともICUからイギリスの大学に交換留学に行くというパターンですな。ICUの交換留学先に指定されているイギリスの大学はレベルが高く、ICUの中でも優秀な学生が留学に派遣されるというイメージがあります(特にエディンバラとUCL)。

今回は今年度のイギリスへの交換留学に内定した、現役ICU生のAKNさんに、ICU交換留学の制度と応募方法に関してレポートを書いていただきました。

(以下AKNさんのレポート)

ICUの交換留学(Exchange)の仕組みと応募方法

ICUには、SEA Program(1年次)やSophomore SEA program(2年次)などの短期留学に加え、1年間協定校に派遣される交換留学(Exchange 3年次)があり、今回はその交換留学に関して、応募方法を中心にご紹介したいと思います!

ご存知の方も多いかと思いますが、ICUでは「留学」という選択肢がとても一般的なものになっていて、制度や支援がたくさんあります!ホームページによると、交換留学の定員枠はおよそ150人、4人に1人は留学ができるほどの枠です。2015-16年度の交換留学参加者は125人だそうなので、いかに留学がメジャーかがなんとなくお分かりいただけるのではないでしょうか?

1.主要な交換留学提携校

交換留学(Exchange)は、3年生の時に、1年間提携先の大学に、交換留学生として派遣される制度です。寮費や生活費、渡航費など、諸費用が必要ですが、学費はICUに納める形ですので、提携先の大学での学費は発生しません。

その気になる提携校ですが、執筆時点においてICUには23カ国に69の提携校があるそうです!そして、どれも教育水準の高い大学揃いなのです…。

2016-17年度のTimes Higher Educationによる世界大学ランキングを見てみると…

 

第7位 University College London(英)

第18位 University of Pennsylvania(米)

第19位 The University of Edinburgh(英)

第24位 Duke University(米)

 

このような、錚々たる大学が協定校に名を連ねています。

ちなみにこの年の日本の大学のランキングは…

 

第34位 東京大学

第37位 京都大学

 

となっています!

このランキングで教育水準がわかるのか!というと疑問が残りますが、世界から高い評価を受けている大学で学ぶチャンスがある、というのはいいことではないでしょうか!

アメリカ、イギリス以外にも、英語圏ではオーストラリアやニュージーランド、フィリピンやカナダなど、ほかにもフランスやドイツ、韓国、中国、タイ、チリ、オランダなど本当に世界中に協定校があります。

 

2応募のスケジュール

実は交換留学にも2種類あって、(1)南半球にある国(オセアニア地域)及びその他翌年度の6月までに授業が始まる大学(早期出発の大学)、(2)その他の大学(アメリカ、英国、その他地域)では応募日程が異なります!応募書類の締切が2週間近く変わってくるので気をつけてください!

ざっとしたスケジュールとしては…

(1)オセアニア及び早期出発 (2)アメリカ、イギリス、その他
留学説明会 9月上旬(2年の2学期、以下記載のないものは同じ)
応募書類の配布 〜9月末 〜10月頭
書類提出締め切り 10月頭 10月中旬
書類選考結果発表 10月中旬 11月頭
面接 10月中旬 秋休み期間(11月末)
最終結果発表 10月下旬 12月頭(2年3学期)
留学スタート 2年の3学期(オセアニア)、

3年の1学期(その他早期出発の大学)など

3年の2学期 (アメリカ、イギリスなど)

 

とこんな感じです。年によって詳細日程は変わりますが、流れとしては同じなのではないでしょうか。早期出発のひとは本当にすごい勢いで締め切りが迫ってくるので準備はくれぐれもお早めに…。

(次回に続きます)

一般選抜,花見・桜

 

恒例のICU花見レポートとサークル紹介。ICUの花見は在校生が新入生を歓迎しつつ、各サークルが新入生を勧誘するイベント。入学式の翌日と翌々日に行われます。

お花見の様子。滑走路の両側に各サークルが展開。

近年躍進する(?)ICUお笑い研究会(笑研)。今年はNOROSHIという、大規模な大学生のお笑い大会で審査員賞を獲得。レベルが高い大会で、賞が与えられるのは優勝、準優勝、審査員賞の3団体だけだそうで、とてもよい成績ですね。吉野家の牛丼一年分をゲットし、部室に吉野家の牛丼券が365枚おいてあるとか。練習などを定期的に行うというよりは、ライブに向けて各コンビやネタごとに任意に行うとのこと。

テニスサークルのICU Footloose。週三回活動日を用意していて、参加できる日に参加する模様。もともと初心者歓迎のサークルだが、近年は人数が増えて、試合に出るメンバーや高校以前からの経験者も増えているとか。ラケットの貸し出しも可能とのこと。

ストリートダンスサークルのSmooth Steppers(スムステ)。ICUでも最大のサークルの一つで、約100人が所属。1学年が500-600人程度のICUとしてはすごい人数。ここまで大きな団体はコミッティ(ICU祭実行委員会)くらいか。春の公演と秋のICU祭での公演がメイン。熱心に練習を行うサークルで、メンバーは3年の春の公演で概ね引退するとのこと。

ICU雪面滑走競技部(スキー部)。OBにプロのスキーインストラクターの方がいて、合宿の際は本格的な指導が受けられるとか。初心者歓迎だが、競技志向もあり、大会に出る部員もいるらしい。夏はどうしているのか聞きそびれたぞ。

ちなみにICUでは一般に「部」が付く団体は競技性が高く、「サークル」と付く団体はゆるい傾向があるが、ICUは少人数であるので、どの団体も初心者を歓迎している。

ICUゴルフ部。練習は週2回ほどで、放課後などではなく、主として授業の空き時間を利用して行うとのこと。大学内のゴルフレンジ(野球場)を利用。大学からゴルフをはじめて、1年足らずで110くらいのスコアになってしまう女子部員もいるとか。ゴルフクラブは部のものを貸してもらえるが、自分のクラブを買うかどうかが分かれ目らしい。個人競技のためか途中からサークルに加わる部員も結構いるとのこと。

ICUの桜に関して、ここ数年うまい具合にICUの入学式あたりで満開になっていたのですが、今年はその後1週間くらいで満開になりましたね。というわけでICU新入生の皆様、オンレク受講生の皆様、入学おめでとうございます。

(ICU生撮影の今年の桜)

 

ICU奨学金,一般選抜,ICUトーチリレーHigh Endeavor奨学金

(無事ICUに合格されまして、ご家族の反応はいかがでしたでしょうか?)

家族のリアクションは、また学校に行くのかという感じでした。学費に関しても心配されました。しかしHigh Endeavor奨学金をいただいたことで学費が安くすむこと、自分で十分に賄えそうだということを言ったら安心してもらえました。

(High Endeavorの受賞はICU合格後すぐに分かるのですか?)

入学の書類に奨学金に関する書類も同梱されていましたのですぐに分かりました。

(High Endeavorを受賞すると入学金と授業料の1/3が免除されますが、その場合、最初にICU払う費用はおいくら?)

「入学金+春学期」の学費が免除なので、最初の費用はゼロですね。合格の書類に振込用紙が付いているのですが、そこに「奨学金でカバーされているので払うな!(この振込用紙は利用できません)」という旨のスタンプが押されています笑。奨学金を受けるための書類、入学関連の書類は出す必要がありますが。

(見せていただいた奨学金の内定通知(左)と合格証(右))

(ICU High Endeavor奨学金の手続きに関する書類)

(いずれにしても今年は良い結果が出て良かったですね)

専門学校時代からICUに進学することを意識していたので、試験までの道のりは長く感じました。合格後にはなんとも言えない開放感があって、気持ちがフワフワしていて、合格発表から1週間ほどは何にも手が付きませんでした。

(少々話が前後しますが、リスニングのお話を伺うとICU入試問題を大変よく研究されておられまして、人文・社会にも理解と解法のテクニックはありますか?)

人文・社会は元々得意なので、リスニングほどは意識しませんでしたが、
本文を読む際は、全ての内容を完全に理解できなくてもよいけど、
重要な箇所は見逃さないようにして、どこがその段落の言いたいところか、パラグラフリーディングのように段落ごとに理解することを心がけました。

また、問題に関しては、年度によって出題者の癖があるので、選択肢の傾向、間違いのパターンを早くつかむことが大事だと思います。

特に、読解問題の間違い選択肢は、
「因果関係が逆」、「書いていない」、「言い過ぎ」、「本文に根拠がない」、
などのパターンがほとんどです。

それらのパターンをどれくらい用いるかは必ずしも一定ではなく、また、似たようなパターンで正解、不正解が決められている問題が複数あるので、いち早くその年度の作問のパターンがつかめると有利ですね。

 

(ありがとうございました)

英語リスニング,一般選抜

(実際にICUのリスニング試験に臨む上での対策法を教えて下さい)

私の場合、オンレクをやっていてリスニングの得点が突然上がったという瞬間がありまして、2つほどポイントがあるかと思います。

まずは選択肢に関してですが、1問10秒程度で答えを選んでいなかくてはいけないので、すばやく選択肢を選ぶテクニックが大切です。この点を意識して、問題を解く際には、選択肢を全部読まないことを心がけました。

(具体的にはどういうことですか?)

4つある選択肢の意味を一文ずつ頭から読むのではなく、各選択肢をいわば平行に読むようにして、相違点を意識して答えるようにしていました。例えば使っていたTOEFL対策の問題集に以下のような問題があるのですが、この問題の場合、下線の着目して答えます。

まずこのパターンの場合、対象は"He"かHis “○○"で固定されているんで、いずれも男性かそれに関連したものが主体の選択肢だと分かります。なので男性かそうでないかは考えなくてもよいので、そこは丁寧に読まなくて良いわけですね。これでHerとかSheとかTheで始まる文などが出てくる区別しないといけないのですが、今回はそれはないという意味です。
そして、この問題の場合動詞が全部異なるので、動詞だけ見ていれば各選択肢の相違点が分かります。一文ずつ読むんじゃなくて各選択肢の動詞だけをすっと見るような感じですね。この問題は就寝時間の「違い」を聴いている問題なので、(D)だろうと判断できます。そこで初めて(D)を全部読んで、やはり(D)が正解だと確定します。

要するに全部の選択肢を頭から訳しながら読むなということですね。相違点を意識して、選択肢を眺めるようにして、ある程度正解を絞り込んでから読むように練習しました。実際には全部の問題で使えるわけではないのですが、それを意識してから楽に答えられる問題が増えました。

(なるほど、回答時間の短いリスニングでは重要なテクニックですね。もう一つのポイントは何ですか?)

これは特にリスニングに特有の、会話文に有効なテクニックなのですが、過去問や練習問題をたくさん解いていくなかで、会話の中の呼吸やリズムのようなものをつかめた瞬間がありまして、そこからが会話文はとても得意になりました。

特に最近のICUの問題は会話文の方も文字数が多く、長い文章が読まれているのですが、それらの文章では、途中でブレーシングがあるんですね。
ブレーシングは適当に入っている訳ではなくて、意味や文節の切れ目になっています。あたかも自分がその人と会話しているかのように、その切れ間のタイミングで会話の内容を振り返ったり、自分が相手と話しているとすればどのような返答をするかを考えながら聴くようにすると効果的でした。そのようなブレーシングなどを含めて、過去問をたくさん解いていている内に、リスニングに特有のリズムやパターンのようなものが身についていったと思います。

(聴く能力が向上したことで、昨年度の入試と今年の入試とではリスニングの理解度は違いましたか?)

去年は会話文がひたすらマシンガンのように早く聞こえるばかりで理解できず、失敗してしまったのですが、今年の入試では会話文はキャッチボールのようにやりとりとして聞こえました。また、昨年度入試では選択肢が絞りきれずに答えを何回も変えたりして、結局間違えていたと思うのですが、今年は全然答えを変える必要がなかったですね。

後は、ICUのリスニングの会話文は大学生活に関連した事から出題されるため、会話の内容そのものにも一定のパターンがあるので、慣れてくると会話の展開が予想できる場合もありますね。図書館での本の貸し出し、学食での食事、大学構内の道案内とか。聴いたことがあるパターンが出てくると安心しますね(笑)。

(リスニングの改善は合格の上で大きかったでしょうか?)

 

リスニングは大きいですね、去年はリスニングに怖さがあったのですが、今年は自信を持って受験できました。リスニングはその場での反応が問われるので、練習しなければできるようにはならないのですが、やれば確実に延びる科目だと思って継続的に勉強しました。

(教材はどのようなものを使いましたか?)

問題演習としては、オンレクが基本です。それに加えてオンレク付属のTOEFL教材をやりました。後はリスニング専用ではないのですが、Z会の『テーマ別英単語academic 初級』は個人的におすすめでですね。リンダメタリカで有名な中澤先生の本で、これも英語の長文を読みながら語彙を身につけるタイプの参考書です。academicはリンダメタリカよりは学術英語の語彙が多くて、また、CDが最初から付いているので、リスニングの試験があり、アカデミック内容の出題が多いICUの英語の試験にはあっていると思います。ICUの入試の英語リーディングのPart 1や、英語リスニングの講義パートの語彙が多く出てくるように思いました。

その他にはZ会の『速読速聴・英単語 Core 1900』も長文の中で語彙を覚える本で、語彙の復習の意味でやりましたね。こちらも最初からCDが付いている本です。

(英語の勉強では語彙は重視されていたのですか?)

語彙を定着させようという意識はありましたが、1つずつ英単語や熟語を覚えるというのは抵抗があったので、文章を読みながら重要語彙が出てくる参考書を好んで使っていました。1つの単語帳を完璧に全部覚えると言うよりも、長文から語彙を学ぶタイプの参考書を複数やって、収録されている英語の長文を一通り読んで、重要単語をさらっておくという感じです。また、ICUの過去問に関してはノートを作って語彙を復習するようにしていました。

(過去問ごとに語彙のノートを作るのは時間がかかるのではないですか?)

確かに全部の語彙を書いていては時間のかかる作業になってしまいますが、慣れてくればどの語彙を書き出したらよいかとか、どのようにまとめるかが短時間で判断できるようになったので、それほど手間はかかりませんでした。

ノートに書き出していくのは記憶の定着の上で効果はありましたし、ノートを見直すことで、語彙だけではなくて、文章で書かれていた内容も思い出せるという効果があったので、背景知識を増やして定着させるという意味でも効果を感じました。

(見せていただいた語彙ノート 次回に続きます)

英語リスニング,一般選抜

(リスニング対策に関して伺いたいと思います。具体的にはどのような対策をなされましたか?)

まずはオンレクでリスニングの過去問を繰り返し聞いて入試形式や出題傾向を把握しました。また、聴く量を増やそうと思いまして、ポッドキャストを毎日通勤時に聞いていました。

ポッドキャストは色々と試したのですが、最終的にはICUの過去問や自分の興味関心を踏まえて、VOA, BBC, Freaknomicsという3つを聴くようになりました。

(3つはポッドキャストはそれぞれどのような内容ですか?)

VOA(Voice of America)はアメリカの政府が作っているノンネイティブ用のニュースです。内容が充実している上に、読むスピードがゆっくり目で、語彙も配慮されているので、手始めにやるには最適の内容です。

これは他のポッドキャストにも通じる事ですが、繰り返し聞くと言うよりはその日配信されたやつを聞くようにしていました。

毎回の放送で時事的なニュースや歴史などのコラム、さらには会話文も盛り込まれているので、内容的にはICUの入試にはとても適しています。

ただしスピードはかなりゆっくり目なので、訓練にはよいが、これだけでは今のICUのリスニングのスピードには足りないと思います。

BBCのポッドキャストはBBC NEWSの配信で、こちらはイギリス英語です。
専門学校のクラスの担当がイギリス人の先生だったのでイギリス英語には親しみがありまして、個人的には聞きやすかったです。
通常のスピードで最近のニュースがどんどん配信されるので、内容によっては難しいですね。インタビューも多く、会話文の練習になります。
イギリス英語の発音でのポッドキャストでは一番よい番組だと思います。

最後のFreaknomicsアメリカの経済学者が配信しているポッドキャストで、
経済を中心に毎回ユニークな内容で興味深く聴いていました。
これは毎週木曜日配信で、他のものと比べると更新頻度は遅いのですが、
かなりスピードが速いので、これは2回、3回と聞くようにしていました。
これは上記の2つに比べると更にレベルが高く、また雑談のような内容も含まれるので、リスニングの試験に向けた内容ではないのですが、個人的に興味がある経済分野の内容だったので続けて聴いていました。

とにかくリスニングは相当やりましたね。移動時間は必ずスマートフォンにリスニングのでその日聴く内容が入っている状態にしていました。ポッドキャストを使えばそれが簡単に実現できます。

また、継続的に量をこなすことを目的としていたので、ポッドキャストは一言一句理解するのではなくて、聞き流すようにして、内容も更新されるも新しいものを聴くようにしていました。

慣れてきてからは、リスニングを聞きながら別の作業をしたりしていました。
ペースとしては1日1個はpodcastを聞くようにしていました。

ポッドキャストとオンレクの過去問以外では、英検の勉強も以外に役に立ちましたね。

(英検は独特なイメージがありますが、入試対策にも役立つのですか?)

そうですね、秋に英検準1級の試験を受けたのですが、それに向けて英検の教材をやりました。構成や長さの点で、ICUのリスニングに似ている部分もあると思いました。

イメージとしては受験英語の入試と学術英語であるTOEFLの中間くらいの内容です。

英検はICUの試験には使えないのですが、他大学の試験にも使えるので、併願対策としてはやっておいて損はないですよ。TOEFLなど他の試験より取り組みやすいですし。
ただし英検の準1級は語彙が大学入試よりはやや難しいかも知れませんね。

(併願対策としては具体的にどのような大学で使えますか?)

例えば中央大学の総合政策学部で、英検準1級以上を持っていると、英語が免除されるので、現代文1教科で受験できてしまいます(笑)。

ただし中大では英語が免除にはなるが、満点扱いになるとは書かれていないので、英語資格者の枠の中から国語の成績で選抜される形になると思います。英語のペーパーテストに自信があって、国語にそこまでの自信がない人は、普通に入試受けて高得点を取った方が有利になるかも知れません。

その他千葉大国際教養学部ですと、英検準1級を持っていると英語が満点に扱いになります。これは持っていたら出した方がいいパターンですね。

その他法政のグローバル教養や、来年からは早稲田の国際教養でも英検が一般入試で使えますね。

(ICUだとTOEFLとIELTSがB方式で使えますが、英検を受験された理由はなんですか?)

資格として挑戦しておこうという所と、何より受験料が安く、試験を受けるハードルが低いことですね。英検は準1級でも6900円でしたが、TOEFLとIELTSはそれぞれ2万円以上します。受験する際の身分証に関しても英検は国内の学生証や保険証などで大丈夫ですが、IELTSはパスポートが必須、TOEFLもパスポート以外の場合は複数の身分証や承認書が必要など、やはり留学に行くことが前提の試験だと感じました。内容や試験の形式が独特なので、スコアを上げるには専門の対策が必要だと思います。

逆に英検の方がやっていることが普通の英語の試験なので、難関大学を目指している人なら、準1級くらいなら専用の対策はいらないと思います。

(英検だと面接がありますがその対策などはされましたか?)

英検の問題集などを参考に、試験の形式や最低限の想定問答の確認などはしましたが、専門学校に行っていたので面接には抵抗がなくて、特別な事はしていません。英検はペーパーテストの一次試験でふるいにかけられていて、二次の面接試験は8割方合格するので、自信を持って受け答えができれば問題ないと思います。ちなみに準1級は試験官は一人しかいないのですが、私を担当されたのは新任らしい日本人の方で、私よりも面接官の方が明らかに緊張されていました。面接をしながら所定のフォームを記入するのが大変そうで、こちらを見る余裕がない状況でしたね(笑)。

いずれにしても英検が取れた事は自信になりましたし、費用対効果や併願校対策の点からもおすすめです。

(ICUリスニング対策のテクニック編に続きます)

ICU奨学金,一般選抜

ochanomicsさんインタビュー

今回は専門学校を卒業され、ICU一般入試に合格されたochanomicsにインタビューをさせていただきました。ochanomicsさんは2017年度向けオンラインレクチャー受講生で、ICU High Endeavor奨学金奨学生です。

(専門学校のご出身というのは、ICU入学者ではとても珍しいと思うのですが)

確かにICUには専門学校から編入できないので珍しいかも知れませんが、私の在学していた専門学校からは大学への編入ルートもありまして、専門から大学に進学する同級生は結構いました。

(大学への編入が可能だとすると18歳から4年間で卒業できるということですか?)

そうですね、特定の専門学校からの編入を受け入れている大学に編入できれば専門学校と大学を合わせて4年間で卒業できます。

専門学校2年次に編入の試験を受けて、大学の3年次に編入する形ですね。
私の出身校では編入のルートはそれなりに充実していて、特に東京外語大学などは10-20名ほど毎年編入していると思います。国際教養大も編入する学生がいますね。残念ながらICUには編入できませんが(笑)。

(専門学校から国立、公立大へのルートがあるとは知りませんでした。どこの専門学校ですか?)

高田馬場にある外語系専門学校(N)です。
エアラインの就職希望者に人気があるところですが、ネイティブの講師が多く、実践的な授業をする学校でした。

高校を卒業して専門学校に進学した学生が多いのですが、中には大学を卒業してから入学する人もいて、例えば早稲田大学とか法政大学を卒業してから専門学校に通っている同級生人もいました。また、社会人経験者で就職や英語の習得のために通っている方もいらっしゃいましたね。

レベルの高いクラスほどそういった方が多く、将来のために勉強しにきているのだという雰囲気がありました。

大学に行けなかった人が専門学校に行くイメージもあったのですが、実際に通ってみると就職や語学習得という具体的な目標を持って学校に通っている方が少なからずいて、専門学校に対する見方は変わりました。

また、そのような多様なバックグラウンドの方に会えたのが私としては大きかったです。同級生から色々と刺激を受ける内に、やはり大学卒業して仕事をしたいと考えるようになりました。

専門学校を卒業後に、働きながらICUを第一志望として受験勉強をして、昨年、今年と2年続けて受験して、今年ICUに合格しました。

(お仕事はどのようなものをなされていたのですか?)

アルバイトで塾の講師をしていました。主に中学校生などを対象とした補習塾で、集団も個別もやっていました。
担当した中学生のテストの得点が一気に数十点上がったような事もあって、やりがいを感じていました。

(通っておられた専門学校では、卒業後にどのよなお仕事をされる方が多いのですか?)

エアライン各社が一番多くて、毎年一社に数十名が就職するなど、航空会社への就職は強いですね。その他はホテル、ブライダル、旅行業などに就職する卒業生が多く、英語や語学を活かした職場を目指す学生がほとんどです。企業からも語学の即戦力人材として一定の需要があって、大卒しか募集していない所も、私の通っていた専門学校には直接求人が来るというケースもあるようです。

(なるほど、お話を聞いていると編入と就職、再入学のオプションが得られる専門学校という選択肢は魅力的かも知れませんね)

その方の学力や将来の方向性にもよると思いますが、英語で仕事をしたい、語学力を確実に高めていきたいという場合には、語学系の専門学校は大いにありだと思います。

大学進学とも迷ったのですが、半端な大学に入学してしまうと、私の場合は4年間漫然と過ごしてしまうように思いました。

また、予備校での浪人は入試以外には役に立たない気がしましたし、コミュニケーションや対人関係で問題があるように私には感じられました。

専門学校は玉石混交なので慎重に選ぶ必要があると思いますが、私にとってはよい選択肢だったと思います。

(具体的に専門学校の授業でICUの入試に役立ったという部分はありますか?)

英語は高校では得意科目ではありましたが、専門学校でとても伸びたので、英語対策は専門学校の授業によるところは大きいです。また、通訳等の実践的な授業はICUの入試では大いに役立ちました。

例えば通訳をする際のメモの取り方などを授業で習うのですが、今のICUの入試では半分がリスニングの試験になっているので、メモをどう取るかはとても重要なのですが、メモの取り方を教えてもらう機会はほとんどないと思います。その点は有利でしたね。

(具体的にはどういうポイントですか?)

通訳をする際は発言内容を素早くまた一貫性をもってメモをする必要があるのですが、頻出の言葉などは記号でメモします。

例えば通訳が必要な会議では国名がよく出ますから、Japanなら○Jのみ、
また、人物名はあらかじめ略語を決めておいて、Tanakaさんなら(T)、といった具合です。
これはそのままATLASのメモに使えるテクニックですね。

(とても実践的な授業ですね)

通訳翻訳家の養成を謳うコースだったので、メモ取りはかなりやらされましたね。

英語でしゃべっていることをひたすらメモする授業があり、そこではメモが的確にできているかを提出させられていましたので、とても鍛えられました。

ATLASは量も多いですし、メモ用紙も配られてメモは必須なので、通訳が使うようなメモの技術は参考になります。全部書き取ろうとするとどんどん放送が流れてしまうし、また速記のように記録するためのものではないので、通訳の授業で習った内容は大いに役立ちました。

(そのテクニックは英語リスニングにも応用できますか?)

いえ、英語リスニングに関してはメモを取る余裕がないし、問題用紙を見ながらリスニングを聴く形になるので、こちらは問題を見ながら解く練習をした方がよいと思います。

*注:ICUのATLASではメモ用の冊子が配られてそれにメモをする。問題冊子にはシールで封がされており、放送終了まで問題冊子を見ることはできない。
英語リスニングにはこのような制限はなく、問題用紙を開いた状態で、設問を見ながら放送を聴く。英語リスニングでも問題冊子にメモを取ることは可能。

(昨年度にも受験されたとの事で、昨年度と今年度の合否を分けたポイントはどこにあったのでしょうか?)

間違いなく英語のリスニングですね。入試結果を開示したところ、昨年度は約5点差で不合格だったのですが、昨年度はリスニングが難しくて、明らかにリスニングが原因でした。とにかく今年度入試に向けては英語リスニングを徹底して訓練しました。

(次回英語リスニング対策に続きます)

一般選抜

毎年ご好評をいただいておりますオンラインレクチャー(オンレク)のお知らせです。

詳しいご案内は下記URLをご参照くださいませ。

https://icu.bucho.net/icu_onlinelecture/

一般選抜

BUCHO.NETでは皆様のICU合格体験記を募集いたしております。
ぜひ後続のICU受験生のために、皆様の合格体験記をお送り下さいませ。
体験記をお寄せ下さった皆様には、Amazonギフト券や、
ICU入学に確実に役立つ、BUCHO.NETオリジナルWeb小冊子
『BUCHOのICU入学対策』を差し上げております。

体験記の投稿は下記URLのフォームをご利用下さいませ。

https://icu.bucho.net/mail/exp01.html

掲載済みの2017年度合格体験記集はこちら
https://icu.bucho.net/icu/icu_index.html

一般選抜

ICU学生新聞The Weekly GIANTS 2017年度入試特別号掲載記事(2017年2月3日発行号、10,11面)

BUCHO.NETが執筆し、ICU学生新聞の入試特別号に掲載された記事で、2017年度の入試の志願者数の分析および入試対策法に関する記事です。

2017年度ICU一般入試受験者数及び傾向と対策

<志願者数>

2017年度のICUの一般入試(A方式)志願者数は、1,571人(2017年1月26日)で、昨年度の志願者数(1,578人)と同程度であった。以下は過去6年間(2012?2016年度)の
ICU一般入試志願者数を表したものである。

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グラフに見られるように、近年のICUの志願者数は概ね1,600人前後で推移しており、今年度の志願者数は2016年度や2014年度のものに近い。過去の傾向からみて、今年度の合格者は550人程度、倍率は2.8程度になるものと予想される。

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<合格水準>

ICUの公表する昨年度の合格最低点は、現在の試験制度となった2015年度から大きく変化しておらず、2017年度も同程度になるものと考えられる。

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<科目別の傾向と対策>

2016年度の入試問題を分析し、科目別に傾向と対策を述べていく。各教科共通して資料の文字数が増えており、全体として難化している傾向がうかがえる。

  1. 英語 ? リスニングが難化

英語リーディングの出題形式は大きな変化はなかった。2016年度は空所補充問題であるPart IIの単語数がやや増加したが、それ以外はほぼ例年並みであった。

・リーディングの単語数(words)

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・リスニングの単語数(words) 一方、英語リスニングの単語数(word数)は大きく増加しており、難化している。以下はリスニングの過去5年間のリスニングの単語数をまとめたものである。

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総合教養(ATLAS) ? 読解資料の文字数が増加 リスニングでは長文化の傾向が顕著であり、昨年度は全体で2,500wordsを超えている。特に、Part Iの文字数が増えており、従来は短い応答文(話者A→B)が中心であったが、昨年度からやや長めの会話文(話者A→B→A)のパターンも出題されるようになったので注意が必要である。また、講義を中心としたPart IIIが近年特に長文化している。2014年度以降は、Part IIIの3つの講義は全て400wordsを超えており、500wordsを超える出題もみられおり、リーディングの文字数に近い分量が、リスニングで出題されている。例年英語は最後の時間帯に実施されるので、特に一度しか放送されないリスニングを含め、最後まで集中して試験に臨むことが求められている。

総合教養(ATLAS)は2015年度から導入された放送講義型の試験である。総合教養は4つのPartに分かれており、Part Iでは講義に直結した問題、Part IIからIVはそれぞれ講義に関連した人文科学、社会科学、自然科学の論文を読んで答える問題が出題される。試験前に配布される問題冊子はシールで閉じられており、講義の放送終了までは問題冊子の内容を見るはできないが、別途メモ用の冊子が配られるのでメモを取ることは可能である。講義は一度しか放送されないので、問題を解く際に講義の内容を思い出せるよう、メモを取ることが一つのポイントとなる。試験時間は80分であるが、昨年度の場合、講義の放送時間は約15分であったので、実質的な回答時間は約65分であった。

昨年度の出題では、Part II以降で掲載された論文の文字数が大幅に増加している。2016年度の問題では、各論文がいずれも3,000文字以上あり、3つのパートの文字数を合計すると約10,000文字にも達する。2015年度は7,700文字程度であったことを考えると、大幅に文字数が増えている。よって、人文・社会科学に匹敵するほどの分量の論文を、短時間で読むことが求められていることを念頭において、時間配分には十分に注意したい。

総合教養は出題範囲が人文、社会、自然科学と広範囲に及ぶので、すべての問題に答えるのは困難である。文系であれば人文科学や社会科学、理系であれば自然科学のパートを重点的に解くなど、自分の専攻範囲に合わせて、取捨選択を徹底し、分からない問題を後回しにして、解ける問題を確実に解くことが重要である。

・総合教養(ATLAS)の各Partの論文の文字数

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3A.人文科学 ? 12,000文字の出題が定着

文系の受験生が取り組むのが人文・社会科学である。以下は過去の人文科学・社会科学の本文の文字数と問題数をまとめたものである(*2014年以前の試験科目は「人文科学」の名称)。

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2014年までは約10,000文字程度の論文の出題が定着していたが、2015年度以降は12,000文字以上の論文が2年連続で出題されており、長文化の傾向が見られる。実際に昨年度の試験では、資料を含め、B5サイズで10ページにも及ぶ問題文が出題された。これは他の大学入試にはない分量であるので、まずはこの長い論文を時間内に読みこなすことが重要である。また、設問も40問と多いため、スピーディに解いていく必要がある。仮に本文を読むのに30分かかったとすると、残り時間は50分であるので、1問あたり75秒程度で回答していく必要がある。回答に時間がかかると判断する問題は後回しにして、短時間で解ける問題を優先的に解くようにしたい。過去の傾向を見ると、後半に社会科学の問題が出題されやすく、社会科学の問題には論文を読まずに答えることができる知識問題が比較的多く含まれている。よって、後半の知識問題を先に解くと、前半の内容理解に時間を残しやすい。

3B.自然科学 ? 筆記問題が定着

自然科学では2015年度から4教科全てに筆記問題が導入されているが、2016年度でも引き続き筆記問題が出題された。下図は2016年度の自然科学の教科ごとの出題方式をまとめたものである(括弧内は2015年度)。

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(*数学と生物は、一つの小問で複数の記入欄がある設問があるため、小問数と記入箇所の合計は一致しない。)

上の表にみられるように数学のみ4択問題が少なく、数値選択問題があるため、回答に時間がかかることが予想される。自然科学では4つの教科が一つの冊子に印刷され、試験時間中この内の2教科を選択する形式であるため、実際に各教科の問題を見てから回答する教科を決めることができる。国立大学対策等で、複数の理科の科目を勉強している場合などは、出題内容を踏まえた上で、1問でも多く答えられる科目を選択したい。

 

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